どうも、ヤンセンです。
今回はビル・ゲイツの2019年のおすすめ本にも選ばれた、「睡眠こそ最高の解決策である」を紹介します。
眠りについての考え方や悩みは、世の中の人々で千差万別だと思います。
- 俺はショートスリーパーだから寝なくても大丈夫
- 夜型人間というのは甘え。やる気があれば早起きはできる
- 寝つきが悪いのでいつも寝酒を飲んでいる
- もっと睡眠時間を長くしたいけど、つい夜更かししてしまう
この本では、全ての人にとって十分な睡眠が重要であることや、睡眠が不足すると様々な心身の不調を招くということが、豊富なデータにより科学的に説明されています。
ただ、僕にとってこの本は、「夜型人間は早起きしてはいけないという事に自信を持てた」という重要な意味がありました。
※本記事では、あくまで僕が気になったポイントを書くので、一般的なこの本の紹介とは若干ずれることをご承知おきください。一般的な感想はAmazonのレビューを参照ください。
Contents
「夜型」は努力では治らない
世の中の自己啓発本とかを読むと、「早起きして自己投資に充てよう!」みたいなことが書いてることが結構多いです。
しかし、本書では、
- 朝型・夜型(クロノタイプという)はほぼ遺伝で決まる
- 現代社会は朝方の人中心に作られており、夜型の人はそれに合わせるためにうつ病、不安障害、糖尿病、ガン、心臓発作、脳卒中のリスクが高くなっている
ことが紹介されています。
実は僕も、自分は夜型だと自覚があるにも関わらず、自己啓発本の影響で早起きして勉強していた時期がありました。しかし、それを続けていたある朝、急に辛くなって会社に行けなくなってしまいました。
幸い僕の場合は深刻な状態にはならず、数日有休をとって寝たら良くなったのですが、それ以来「早起きはしないぞ」と心に固く誓ったのです。その後、この本を読んで、自分の決意は間違ってなかったのだと確信を持ちました。
結局、「朝方は勤勉」とか「夜型は怠け者」というのは間違いで、「現代社会が朝型人間のリズムに合わせて動いているだけ」なんですよね。
だから「自分は夜型だから早起きはしない」ということは、もっと胸を張って言っていいと思います。
睡眠不足でパフォーマンスが落ちていることに自分では気づけない
本書で紹介されている集中力についての実験では、「6時間睡眠を10日間続けると、24時間起きていた人と同じレベルにまでパフォーマンスが低下する」ことが紹介されています。世の中6時間睡眠の人はたくさんいると思うので、これ自体が衝撃的な結果と言えます。
しかし、この実験についてもっと重要なのは、「慢性的に睡眠不測の人は、低下した自分のパフォーマンスに慣れてしまう」という点です。
本来の自分の最高のパフォーマンスがでていなくても、その事に自分で気づけるなら「今日は早く寝よう」などと対策をとることができます。しかし、慢性的に睡眠不足の人は自分で自分のパフォーマンスが落ちていることに気づけないのです。
気づけないのでは対策の取りようもなく、本来の実力を発揮できない日々を過ごしてしまうことになります。
「早く会社に来い」と言ってくる管理職は部下のパフォーマンスを落としている
僕の会社ではフレックス出社が認められているのですが、社内には未だに「早起きすることが美徳」と考えていて、部下のフレックス出社を良く思わず「早く会社に来い」と言っている管理職がいます。(幸いにも僕の上司は理解があるのですが、同期の子の上司はそのタイプです)
しかし、その管理職の部下が全員朝型だということはあるでしょうか。きっと夜型の部下もいると思います。
つまり、その管理職は「早く出社させることが目的化していて、逆に部下のパフォーマンスを落としている可能性がある」のです。
このご時世、働き方改革やコロナでの残業削減で、より短い時間で結果を出すことが求められます。そんな中、本質的に仕事の結果と関係のない出社時間を気にして、パフォーマンスを落としていたら本末転倒です。
自分のパフォーマンスを維持するために、強い気持ちをもって早起きしない
自分の上司が早起きを強制するタイプであろうとなかろうと、業務の査定は基本的に仕事の結果に対して行われます。
そんな中、自分が仕事で成果が出せていないとして、「早起きしないといけないからパフォーマンスが出ない」と言い訳することに意味はありません。
それならば、「自分は朝遅く出社した方がパフォーマンスが出る」と宣言して、自分の最高のパフォーマンスを出すことに専念した方が良いです。
僕は自分が夜型だと自覚してからは「早起きすると頭が働かない」と事あるごとに周囲に言っていて、その結果、会社で早朝からの会議を入れられる事はほとんど無くなりました。
未だに僕も「早起きが美徳」という価値観は捨てきれてなくて、朝遅く起きることに迷いが出ることもあります。ただ、自分の睡眠を管理できるのは自分だけです。そのため、「自分のパフォーマンスを維持するために、強い気持ちをもって早起きしない」と心がけています。
終わりに
「睡眠こそ最高の解決策である」の紹介のつもりが、なんだか朝型夜型の話ばかりになってしまいました。
ただ、本書には睡眠に関する様々な話題が取り上げられており、読む人それぞれにとって、自分の睡眠習慣を改めるきっかけになるようなトピックが見つかるのではないかと思います。
今の自分の眠りについて、不満がある人はもちろん、自分では不満を感じていない人にも、広くおすすめできる1冊ですので、興味がある方はぜひ読んでみてください。
それでは、また。